皆様、こんにちは!元CAのバンビです♪♪
それでは早速、シリーズでお送りしている、
実録!CAは見た!
…っじゃなくって「CAのロッカールーム」のお時間です(^-^)
国際線CAの経験やCAのロッカールームで見聞きしたことを面白おかしく紹介していくシリーズです。
シリーズ第3弾の今日は、ちょっと困ったお客様のお話。
あ!!最初に断っておきますけど…
このシリーズは全部フィクションってことになってますからね。万が一「コレ俺のことじゃね?」と思われた方は、私の想像力の凄さにびっくりしてくださいね!
間違っても「ネタにされたー」と、航空会社を訴えたりしてはいけませんよ(^-^;)
何それ?美味しいの?
お客様ご注文の「しらすソーダ」とは?
ある日のホノルルフライト。
ホノルル便は、お客様もお子様連れやカップル、またハワイは初めての海外旅行なんて方も多くお乗りになっているので、大体いつも和気あいあいとした雰囲気。
※逆にいつもピリピリしている路線って言うのもある。
HKGやLAXのC、CDGのYP、LHRのFとか、DOMだとITM、FUKとか…あ、これフィクションですよ!
ホノルル線は、ビジネスクラスでもビーサンにアバクロパーカー、短パンみたいな人が多い中、カチッとしたスーツの20代後半ぐらいの男性がお一人で乗って来られた。
地上でスーツの上着をお預かりしたり、ウェルカムドリンクをお配りしながら、お客様のご様子を観察するのはCAの仕事だ。
お仕事かな?
線が細くてちょっと神経質そうな感じ。
ビジネスクラスには乗り慣れてない(これはCAが見ればすぐに分かる)
けど、お客様ご自身はそれを悟られたくないから、乗り慣れているフリをしている(これもCAが見ればすぐ分かる)
もちろん、そんな人は沢山いるので、こちらも「乗り慣れている前提」の対応をする。
「いつもご搭乗ありがとうございます」の「いつも」に始まり〜
「本日は、いかがなさいますか?」や、ヘッドホンのケースを無理やり反対側から開けようとしている時は「私もいつも開ける方向を間違えてしまうんですよね。このケース、分かりにくいですよね」などなど。お客様の自尊心を傷つけないように気を遣う(笑)
事件は、そんな乗り慣れてない、ケド乗り慣れた前提のお客様のドリンクサービスの時に起った。
「お客様、お飲物はいかがなさいますか?」
「しらすソーダ割り」
(えっ?)
湘南エリアで生まれ育った私の頭の中では、氷が入ったソーダ水のグラスの中に相模湾のしらすの大群が泳いでいる。
どういうことだろう?
しらす、シラス、シラース、シラーズ?
シラーズはワインの種類だ。ワインのソーダ割り?
ついでに「シラーズ」は、この便では提供してないけど…
「お客様、…シラーズ、ですか?」
「違がうよ!しらすだよ、しらす!」
この乗務員、何言ってんだ!って感じで、イライラして答える。
「しらす…ですか?えっと…」
頭の中ではまだ相模湾のしらすがソーダ水の中をクルクル泳いでいる。
もう、何が何だか分からなくなり、一瞬固まってしまった。
気を取り直してメニューを確認しようとした時、
メニューを良く見ろよ!
ここに書いてあるだろ!
と大きな声で怒られた!
「も、申し訳ありません!!」
とは、条件反射で言ったもののメニューにそんなのあったっけ?
お客様が指をさした先を確かめると…
サントリー
シングルモルトウィスキー
白州 12年
と書いてある。
あ、これね。
「申し訳ありませんでした。ソーダ割りですぐにお持ちします」
と頭を下げて大急ぎでキッチンに戻った。
大急ぎで戻らないと笑ってしまうから。
お客様、それ、
ハクシュウと読むんですよ(^-^;)
と心の中でつぶやいた。
急いで白州ソーダ割りを作って
「こちら、ソーダ割りです」
とだけ言って、ミニボトルと一緒にテーブルに置いた。
ミニボトルには「HAKUSHU」と書いてあったので気づいたかも知れない。
よっぽど白州ソーダ割りが美味しかったのか、その後2回もお代わりされた。
2回目以降は「しらすソーダ割り」とは言わず、
「同じの」
とだけおっしゃった。
CAのロッカールーム第3話★おわり
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摩訶不思議!CAの靴がなくなる話-CAのロッカールーム(2)
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